窪 美澄「晴天の迷いクジラ」
出だしは非常に重い。主人公の由人くんが不憫でならない。さらに正子、野乃花と各人物の行は読むのが辛い。そんな三人が座礁したクジラを見に行く事となり、ようやく話が動きだします。
何だか苦痛になる話ね。
テーマは「それでも生きる」なんだろうね。
死と向き合いながら、沖に向かったクジラと三人の行く末を重ねさせてる所はありきたりで、事態は何も変わってないけれど「生きていく」事を選んだ三人は素敵です。
結局、何も変わらないの?
最悪でも、生きていれば何とかなるだろうって事じゃないかな?
まあ、由人くんは最後まで報われず、野乃花は頑張り所だし、正子の前途は明るそうです。多分(笑)
評価は★★