舞城 王太郎 「 短編五芒星 」
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/07/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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タイトルを見てペンタゴンを思い出した。
こんな ↓ ヤツね。
無論、本編には全く関係ないのであしからず。
つか、ほんとに五芒星は関係なかった。単に短編が五編あるっていうだけのタイトルでした。ちなみに芥川賞候補だったそうです。
内容はややバイオレンスさが影を潜めてはいるものの、相変わらずの舞城節。とっぴもない発想に人情を落とし込む手法は、一点の曇りもない。この辺は三崎亜紀に似ている。もっとも、あちらは理科系だけども。
★美しい馬の地 何故か主人公が流産に憤る話。
その中で衝動について言及してるのが印象的だった。
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衝動で動きだすだろ?動きだす以上、何か結果っつうか、答えみたいなもんが欲しくなるだろ?その衝動にも何か意味付けしたくなるっつうか、まさか何にもないなんて思いたくないだろ?でもさ、そのまさかなんだよ。衝動に根拠とか理由とかないから。まったくのゼロからいきなりポンと生まれて人をぐいぐい動かしちゃうのが衝動ってもんだよ。
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★アユの嫁 姉が魚の鮎と結婚する話。
全くもって何も響かなかった。すみません。
★四点リレー怪談 真っ暗な部屋で四隅に立たせた四人が順番にリレーすると五人目が出現するとか何とか。
五人目が増える謎を解き明かすのは凄いのだけど、この話の肝は幽霊の正体見たり枯れ柳じゃなく名探偵の正体見たりってとこだよな。そう考えると以外に深い話。
★バーベル・ザ・バーバリアン 俺はバーベルだったとか何とか。
段々、適当になってきましたが気のせいです。これが一番、舞城らしい。あちこちに話が飛んで帰結する。しかし、何も響かなかった。
★あうだうだう 榛枝ちゃんが戦うぜ。
投げやりに見えますか? 気のせいです。青春というか、友達が出来て良かったね榛枝ちゃん、という感想しか出てこんな。嫌いじゃないんですけど、気分じゃない。ありますよね? そんな感じ。
評価は☆